全国の自治体で人口が減少している中で、独自の施策で人口を増やしてきた自治体がある。
北海道のほぼ中央に位置する東川町だ。
主な産業は農業や家具の製作、豪奢なリゾートホテルどころか、上水道、鉄道、国道の「3つの道がない町」にもかかわらず、移住者が絶えない。
賃貸アパートの入居率は99%に達し、造成した住宅の分譲区画も完売が相次ぐ。
移住者による飲食店などの開業が続き、「町内に10カ所ある信号よりもカフェのほうが多い」
1950年の人口1万754人をピークに、他の地方の自治体と同じく、人口減少の一途をたどっていたが、
1994年から人口の増加が始まり、2020年までの27年間で19.4%の人口増となっているのだ。
その理由は、手厚い子育て支援ではない。
「写真文化による町づくりや生活づくり、そして人づくり」という、すぐには理解できない施策だった。
そして、人口が増加に転じた2つの理由は、
1. 1994年に始めた、「全国高等学校写真選手権大会」(愛称:写真甲子園)
2. 1985年に家具メーカーの「北の住まい設計社」が工房を町内に構えたこと
町内の山奥にある廃校を改装して作られた工房に引かれるように、
家具や木工作品などを作るクラフト作家たちが移住を始めたそうです。
(隈研吾さんのサテライトオフィスもあります)
「写真映りの良い町」を考えると、いい加減な町づくりはできなくなる。
条例も作り、公共の建物だけでなく、住宅地も景観にこだわって作られている。
そのセンスに共感する人たちが移住してくると考えると、町は年々美しくなり、それがまた移住者、来街者を呼ぶ。
この町を記事で知った時に驚いたのは、何も無いところからのお金をかけない逆転の発想です。
SNSがまだ無い時代、カメラも高かった時代に考えた写真にフォーカスした事。
日本人は特に綺麗な景色や綺麗な街並みが大好きです。
そして、それを写真に撮りたくなります。
ここ長南町も、無いものが多い町です。
ただ、美しい自然と都心へのアクセスの良さと土地の安さが魅力な町です。
このままでは、この町の良さが移住希望者には伝わりません。
町役場に任せるだけでは無く、町民一人一人がこの様な素晴らしい町の事例を参考に
移住者を増やすアイデアを考えていきたいと思いました。