昨日、日本に吉報が届きました。
濱口竜介監督の「ドライブ・マイ・カー」がアカデミー賞 国際長編映画賞に。
日本映画の同賞受賞は『おくりびと』以来13年ぶりという快挙!です。
更に嬉しかったのは、「コーダ あいのうた」が作品賞を受賞した事です。
上映時間半分は笑•涙、笑•涙、笑•涙、こんなにも笑いながら涙をしぼり取られた作品は記憶にありません。
それくらい胸を打たれました。
両親と兄の4人家族の中で、一人だけ耳が聞こえる高校生のルビーの成長物語。
幼い頃から家族の“通訳”となり、家業の漁業も手伝っていたルビー。
新学期、ふと入った合唱クラブの顧問が歌の才能に気づき、名門音楽大学の受験を強く勧める。
しかし、耳の聞こえない両親(トロイ・コッツァー&マーリー・マトリン)は娘の才能を信じられず、
「家業の方が大事」と大反対する。
そんな中、ルビーの選択は……(以下ネタバレなので劇場かDVDで)
原題「CODA」は“Child of Deaf Adults”の略で、ろうの親を持つ子供の意味。
原作は15年に日本でも劇場公開されたフランス映画「エール!」でこれも素晴らしい映画でした。
画期的だったのは、父親役のトロイ・コッツァーが助演男優賞を受賞したこと。
ろう俳優の受賞は「愛は静けさの中に」(1986年)でアカデミー主演女優賞を受賞したマーリー・マトリンに続く2人目。
本作ではマトリンがその妻を演じている。
受賞スピーチも感動しました。
「信じられない。感謝します。『コーダ』は世界中で見られています。ホワイトハウスでも上映されました。
この受賞をCODA、ろう者のコミュニティーに捧げたい。
父母にも感謝します。
私はやり遂げました!」
と手話で喜びを語り、手を天に突き上げた。
コッツァー自身も、両親の反対を押し切って、俳優を目指した苦労人。
53歳の大快挙は、ろう俳優の活躍の場を広げることになるに違いありません。
しょうさんでも諦めずにコツコツ努力を重ねれば、いつか報われる。
それを証明してみせたトロイ・コッツァーさんに敬意と感謝を贈りたいです。
「おめでとうございます、そして有難うございます。」