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男のリズム


ひとりの人間の〔人生〕は、たった一つしかない。  


生まれるや、人間は、確実に〔死〕へ向って歩みはじめる。


これだけが人間にとって、ただ一つ、はっきりとわかっていることで、

あとのことは何もわからぬといってよいほどだ。


人が、小説や演劇、映画などを好むのは、

きびしく限定された自分ひとりの人生以外の〔人生〕を夢見ることができるからかも知れない。


死ぬために生き、生きるために食べる。  


それはつまり、 「死ぬために食べていること……」  にもなる。


池波正太郎さんの「男のリズム」で感動した一説です。


私が小説や映画やミュージカルが好きな理由もこれだったんだと納得しました。


そして、死ぬために美味しいものを食べている。


だから、グルメ系やキャンプ系のドラマやYouTubeが好きなんだ。


利用者さんも同じで、グルメ系のイベントが一番人気が有ります。


死ぬために生き、生きるために食べる。


これほど人生を短く表現した味わい深いお言葉を私は知りません。

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