
鬼の上弦の壱・黒死牟との戦いで胴体が切断されるほどの怪我を負った不死川玄弥。
なんとかして最期まで戦いたい、仲間を助けたいと思えば思うほど、体がこわばってうまく動きません。
そして、
仲間の強さを目の当たりにして、自分の弱さを歯がゆく思っていたとき、
炭治郎といっしょにすごしたときに言われた言葉が頭をよぎります。
一番弱い人が一番可能性を持っているんだよ
これは、強者の隙を知り、弱者の可能性を見出した炭治郎の言葉です。
どんな勝負や競争でも、「強い者」と「弱い者」の2つの立場が生まれます。
強い立場になると、周りから注目をあびるので、華やかでいいことばかりに見えるでしょう。
しかし、強い立場になってしまうと、その立場を守らなければならなくなります。
次々と現れる強敵とも戦わなければなりませんし、
周りからのプレッシャーもあるので、実際は過酷なものです。
一方、弱い立場は、どうしてもネガティブにとらえられがちですが、
決してマイナスなことばかりではありません。
なぜなら、弱い立場はこれから大きく伸びる可能性があるからです。
弱い者の周りには強敵や挑戦者が少ないので、
上を目指せばすぐ抜くことができる人が何人もいますし、記録を更新する機会は何回もあります。
「弱い」とは強くなれる伸びしろがあることの裏返しでもありますよね。
炭治郎が「敵がこちらを警戒できる絶対数は決まってるんだよ
だからあとはそれを敵がどうわりふっているかなんだ」
と言ったように、強い者ほど目の前の強い相手を警戒していて、
弱い者に意識を向けられなくなっている可能性が高いです。
だから、弱い者が予想外の動きをすれば、勝てるチャンスはあるのです。
玄弥は炭治郎の言葉を思い出したあと、敵の黒死牟の一部を吸収し、黒死牟の力を手に入れます。
そして、隙を狙って、武器の銃で黒死牟に向かって大きな一撃を与えることができました。
力の強い人、自分をいじめてくるような強引な相手に接すると、
どうしても自分が弱くて何もできないように感じるかもしれません。
でも、どんなに強い相手にも必ず弱点はあります。
その弱点を見つけることができれば、一気に風向きを変えることができるのです。
だから、どんなときも最後まで自分の可能性を信じて、あきらめないでください。
弱さが強さになるとき、勝利への活路が開きます。
目の前にいる強敵は、あなたを強くしてくれる絶好の相手なのですから。
出典:「鬼滅の刃」の折れない心をつくる言葉 P60〜63
著者:藤寺郁光
しょうさんも決して強い人ではなく、むしろ弱い人が多いです。
だからこそ可能性を秘めたダイヤモンドです。
そんなダイヤモンドを見つけて磨いていくのが我々の仕事です。